ライニングと言うものはゴムライニングであれ樹脂ライニングであれ強度を担う構造材:鉄、高、セメント等と耐蝕性と言う機能を担うゴムや樹脂の複合材でありその異種材料を結び付ける接着技術、接着剤の役割も重要な要素を占める。先の耐蝕性、耐薬品性、耐摩耗性のデーター収集はあくまで材料開発、工法開発の為の補助、サポートデーターであり、データーのみでは商品は生まれずデーターを伴った材料開発なり工法開発が出来て初めて外販が可能な商品が生まれる。
この接着技術、及び接着剤の開発も複合材であるライニングなりFRPの重要な構成要素を占める。
接着には投錨効果による接着:極性の近似した材料の濡れ効果、及び異種材料の化学反応による結び付き及びそれらの複合効果によるものがある。
しかし天然硬質ゴムの投錨効果による接着もより投錨効果を発揮するための接着剤の極性を極力訓示させる濡れ効果の発揮及び高温軟化時の投錨効果の補助としての化学反応性の付加による高温時の接着力の保持、あるいは試験室等の環境保持された条件下での接着作業と現場作業の如く劣悪な環境下での接着機能の信頼性の確保の為の対策、あるいは接着は危険物を扱う危険な作業下での安全性の確保あるいは接着剤自体の不燃化等接着に伴う課題もまだ多く積み残されている。
耐蝕性、耐摩耗性データーを持った上で接着剤の開発に伴う工法の改良、あるいはエアーの巻き込みの無い現場での作業方法の開発による性能の向上、及びそれらを基礎にした新材料の開発が出来て初めて試験室の存在価値が出てくる。
わが試験室は基礎データーの収集と並行して高機能材料の開発を進めるものでありたい。いつそのような物ができるか誰にもわからないが夢を持って研究をして行く事自体が楽しい経過であり試験の楽しみは結果を夢見ながら研究を進めるその過程の中に存在する。結果が出ればよいものであれ失敗であれああそうか、で終わることになる。試験の楽しみは経過の楽しみである。
ここが結果が全ての経営との違いかな、